香古箱

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袷から胴抜きへ

一年越しの頼まれ物のお直しお仕立て仕事を
ボチ×2、ゆる×2としております

大叔母さま(お母さまの叔母さま)の袷の着物を
「胴抜きに」とのリクエストをいただいてました。

    170304_234758.jpg

チャコールグレー地にトルコブルーがポイントの鏡紋柄、
時代でしょうか胴裏はサラシ、八掛けは紫のモスリンでした。
胴裏のサラシを外し、キレイな八掛けはそのまま使用。
今回は、年代物で表地が弱ってる事を鑑みて
この図のような↓腰まで別の胴裏を足すタイプにしました。

     170516_201534.jpg

こうすれば、一番力のかかるヒップは安心♪

まずは胴裏を外して生地をチェック。

     170308_145227.jpg

一度か二度仕立て直ししてあるようで
こういう小穴やスレた穴、修復跡もチラホラと。
小穴には黒い薄手の接着芯で補修して
衿の修復跡は地衿の目立たない所に移動させます。

袷と単衣の違いは裏の有る無しですが
裏が無い場合、縫い代の始末は必須です。

170409_143448.jpg 170409_143628.jpg

背縫いには縫い代の始末の為にも
縫い目の補強の為にも新たに背伏をつけます。
※もし古い物をご自分で直される時は、背伏は付けないにしても
 1回は背縫いを縫いましょう。糸が弱ってる場合が多いので
 着ていてお尻パックリなんて事のないように・・・

脇も二度縫いして縫い代を折り返して絎けます。
※袷は胴裏があるので一度しか縫わない。縫い代の始末もしていない。
身幅が狭かったので、今回はスマート仕立てよろしく
裾から身八つに向かって身幅を広げてます。
お客さま手持ちの胴裏をお送りいただき
八掛けと接ぎ合わせて身頃に絎け付けます。

袖を作り直し(袖口布は付けた単衣仕様)
裄を出すため袖幅・肩幅をギリギリまで使います。
衿もバチ衿から広衿に。
さらに掛け襟が短かったので地衿の良い部分から取り
接ぎ直して なるべく今風の長さにしました。

先月には出来上がっておりましたが
GW明けに無事納品させていただきました。
お仕事ありがとうございました





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8 Comments

神奈川絵美  

こんにちは! 人さまのものながらこの鏡紋柄、
とてもステキで見入ってしまいました。
鏡紋って私にとっては、知性と貫禄(人間的に落ち着きがある、という意味)のある大人の女性というイメージなんです。
私にはぜんぜん似合いそうになく、だからこそ憧れます。

下の記事も拝読しました。まさに雪輪柄のごとく、
涼を運ぶクールな薔薇ですね。夏場にも大活躍間違いなしと思いました。

2017/05/22 (Mon) 23:11 | EDIT | REPLY |   

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2017/05/23 (Tue) 08:38 | EDIT | REPLY |   

香子  

神奈川絵美さま

サラッとした生地にたぶん漆で柄付けされてるお品です。
モダンでステキなんですよ〜♪
大叔母様もお気に入りだったらしく
それを「着たい」と思われたお客さまは孝行者ですね。

> 下の記事も拝読しました。

ありがとうございます。
珍しく自分で購入した物を締めました(笑)

2017/05/23 (Tue) 09:13 | EDIT | REPLY |   

香子  

鍵コメさま

おぉ、そうでしたか i-179
足し布があるのと無いのとでは若干違いますからね〜♪
アンティークは足し布あった方がいいですよね。

まあ、訪問着風に着る機会が多いでしょうから
それはそれでいいと思います。
あ、ワタシのこの間のみたいな“なんちゃって比翼”は?
衿をぐるっとと上前の部分しか比翼がないヤツ(笑)
http://kokococo701.blog.fc2.com/blog-entry-1076.html

2017/05/23 (Tue) 09:18 | EDIT | REPLY |   

ひよさ  

古いものに、たくさん手を掛けて頂きありがとうございました!
物の無い時代に、大叔母が大事に着ていたものだと思われますので、私も大切に着たいと思います♪

2017/05/23 (Tue) 23:53 | EDIT | REPLY |   

香子  

ひよささま

こちらこそ、ありがとうございました♪
大叔母さま、お気に入りの一枚だったんでしょうね。
10月のデビューが楽しみで〜す i-178

2017/05/24 (Wed) 10:50 | EDIT | REPLY |   

はんな  

漆で柄付け?へええ。

毎年一度は、胴抜きがあれば楽かも~と思うこの頃です。w
特にお茶。今は稽古を休んでいるので平気ですが。再開したら考えます。

こういう着物、初めて見ました。漆で柄付け?ん?なんでしょ?という状態。
サラシを胴裏に使いもしたんですね。勉強になるわあ~。

こちらの八掛の色、大好きです。濃いグレーに合うんですね。年齢的に今から良さそう。こちらも、メモメモです。(^▽^)

2017/05/25 (Thu) 10:35 | EDIT | REPLY |   

香子  

はんなさま

そうそう、お茶やられてる方は便利でしょうね@胴抜き
ワタシ自身はまだ持ってないのですが、
洗い張り済みの物の中に胴抜き候補を見つけております i-236

染色などにそんなに詳しくはないのですが
印伝のように模様が盛り上がって置かれてるんです。
(布に色が沁みてないので裏側はチャコール一色です)
昔は多かった漆を使っての柄付けと思われます。
それこそ物の無い時代は絹なんて高嶺の花ですからね〜、
胴裏はモスやサラシを使っていたようですよ。

2017/05/25 (Thu) 14:46 | EDIT | REPLY |   

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